
🔍 タップで拡大
ドラコレックス(学名 Dracorex hogwartsia)は、約6,600万年前の白亜紀のいちばん最後、現在の北アメリカにすんでいた植物食恐竜です。学名は「ホグワーツの竜の王」を意味します。とげだらけの竜のような頭をもつ、堅頭竜(パキケファロサウルスのなかま)です。
ドラコレックスの学名「ホグワーツの竜の王」は、人気小説『ハリー・ポッター』の魔法学校「ホグワーツ」にちなんでいます。とげだらけのその頭が、空想上のドラゴンを思わせることから名づけられました。博物館で子どもたちに親しんでもらうため、原作者の許可を得てつけられた、ユニークな名前です。
ドラコレックスは堅頭竜のなかまですが、パキケファロサウルスのような分厚いドームはもたず、平らな頭にたくさんのとげや突起が並んでいました。このため、まるで竜(ドラゴン)のような、ごつごつした姿でした。
近年、ドラコレックスは独立した種ではなく、パキケファロサウルスの若い個体ではないか、という説が有力になっています。堅頭竜は成長するにつれて頭のドームが盛り上がり、とげが短くなっていくため、ドラコレックスは「ドームができる前の子ども」の姿だというのです。この問題は、恐竜の成長と分類のむずかしさを示す有名な例です。
ドラコレックスは2本足で歩く植物食恐竜で、やわらかい植物や種子などを食べていました。すばやく動けたとみられ、肉食恐竜から逃げるのに役立ちました。竜のような見た目とはちがい、おとなしい草食動物だったのです。
ドラコレックスがいた白亜紀末の北アメリカは、亜熱帯の沿岸平野でした。ティラノサウルスやトリケラトプスと同じ、恐竜時代の最後の世界を生きました。ドラコレックスは、竜のような姿と、成長をめぐる議論で、私たちの興味をかきたてる恐竜です。
分類:鳥盤目 > 周飾頭亜目 > 堅頭竜類 > パキケファロサウルス科