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ヒパクロサウルス(学名 Hypacrosaurus altispinus)は、約7,000万年前の白亜紀後期、現在の北アメリカにすんでいた大型の植物食恐竜です。学名は「いちばん高いトカゲに近いもの」を意味します。恐竜の成長や子育ての研究で重要な、カモノハシ竜(ハドロサウルス)です。
ヒパクロサウルスは、コリトサウルスに似た、半円形の中空のとさかをもっていました。とさかの中の空洞は鼻から続く管につながり、音を響かせて仲間とコミュニケーションをとっていたと考えられます。背骨の上に高い突起があり、これが学名(高いとげ)の由来です。ランベオサウルス亜科に属します。
ヒパクロサウルスは、卵・卵の中の赤ちゃん(胚)・巣がまとまって見つかっており、恐竜の成長や子育てを研究するうえでたいへん貴重です。マイアサウラと並んで、ハドロサウルス類の繁殖を知る重要な恐竜とされています。営巣地から、子育ての習性がうかがえます。
骨の成長線を調べた研究から、ヒパクロサウルスは速いスピードで成長したことが分かっています。十数年でおとなの大きさに達したと考えられ、肉食恐竜に狙われやすい子ども時代を、できるだけ早く脱するためだったとみられます。恐竜の一生を知る手がかりになっています。
ヒパクロサウルスは、幅広いくちばしと口の奥のたくさんの歯で、植物を効率よくすりつぶして食べていました。群れで暮らし、とさかの「声」で仲間と連絡を取り合っていたと考えられます。全長9メートルほどの大型カモノハシ竜でした。
ヒパクロサウルスがいた白亜紀後期の北アメリカは、河川のある氾濫原でした。多くのカモノハシ竜や角竜、肉食恐竜と同じ世界を生きました。ヒパクロサウルスは、中空のとさかと、卵・赤ちゃんの化石で、恐竜の成長と子育てを今に伝える、研究上とても大切な恐竜です。
分類:鳥盤目 > 鳥脚亜目 > ハドロサウルス科 > ランベオサウルス亜科