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アンキオルニス(学名 Anchiornis huxleyi)は、約1億6,000万年前のジュラ紀後期、現在の中国にすんでいた、とても小さな羽毛恐竜です。学名は「鳥に近いもの」を意味します。全身の色が初めて完全に復元された恐竜として有名です。
アンキオルニス最大の功績は、化石の羽毛の色素を一本一本調べることで、全身の色がほぼ完全に復元されたことです。その結果、体は灰色〜黒、翼は白と黒のしま模様、頭には赤茶色のとさかがある、という鮮やかな姿が明らかになりました。恐竜の本当の色が、これほど詳しく分かったのは初めてでした。
アンキオルニスは全長34〜62センチ、体重わずか200グラムほどの、ハトより小さな恐竜でした。前あしだけでなく後ろあしにも長い羽が生え、マイクロラプトルのように4枚の翼をもっていました。木の上で暮らし、滑空していたと考えられています。
アンキオルニスは、有名な始祖鳥よりもさらに古い時代に生きていました。鳥にとても近い特徴をもつことから、鳥の起源を考えるうえで非常に重要です。「最古の鳥」をめぐる議論に、アンキオルニスの発見は大きな影響を与えました。
アンキオルニスの胃の内容物の研究から、トカゲや魚、昆虫などの小動物を食べていたことが分かっています。小さな体で、森の中のさまざまな小さな獲物を捕らえる、機敏なハンターだったとみられます。
アンキオルニスは、中国・遼寧省のジュラ紀後期の地層から、数百もの標本が見つかっています。これほど多くの化石がそろっているため、羽毛の構造や色、成長まで、たいへん詳しく研究されています。羽毛恐竜研究の「優等生」ともいえる存在です。
アンキオルニスがいたジュラ紀後期の中国は、湖や森林のある環境でした。木々のあいだを、4枚の翼で滑空する小さな羽毛恐竜の姿が見られたことでしょう。アンキオルニスは、恐竜の色や、鳥への進化を解き明かす、かけがえのない手がかりを与えてくれる恐竜です。
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > パラヴェス類(鳥に近い系統)> アンキオルニス科