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イクチオヴェナトルは、約1億2,000万年前の白亜紀前期、いまのラオス(東南アジア)にすんでいた肉食恐竜です。スピノサウルスのなかまで、2012年に発表されました。学名は「魚のハンター」を意味し、その名のとおり魚食に適応していたと考えられています。背中の帆が途中でへこむ独特な形でも知られます。
スピノサウルス類は背骨が長くのびて帆をつくりますが、イクチオヴェナトルはその帆が腰のあたりでいったんへこみ、二つの山のように波打つ独特な形をしていました。この帆が何に使われたのかは、見せびらかし説や体温調節説などがありますが、はっきりしていません。
イクチオヴェナトルは、東南アジアで見つかった数少ない良質なスピノサウルス類です。ワニのような口で魚を捕らえ、水辺で暮らしていたと考えられています。背骨や腰の骨がよく保存されています。
イクチオヴェナトルは、スピノサウルス類がアフリカやヨーロッパだけでなくアジアにも広がっていたことを示す重要な証拠です。帆の多様さを考えるうえでも注目されています。
ホロタイプ(基準標本):ラオス Savannakhet恐竜博物館 MDS BK10(背骨・腰帯など)