
🔍 タップで拡大
ギガントラプトル(学名 Gigantoraptor erlianensis)は、約9,000万年前の白亜紀後期、現在の中国(内モンゴル)にすんでいた大型の恐竜です。学名は「巨大な略奪者」を意味します。鳥のようなくちばしをもつ「オヴィラプトルのなかま」でありながら、けた違いに巨大なことで世界を驚かせました。
オヴィラプトルのなかま(オヴィラプトロサウルス類)は、ふつう全長1〜2メートルほどの小〜中型です。ところがギガントラプトルは全長8メートル以上、体重2トン近くにもなりました。これは仲間の数十倍もの大きさで、発見当時、研究者を大いに驚かせました。小型のなかまが、なぜこれほど巨大化したのかは興味深い謎です。
ギガントラプトルは歯がなく、大きなくちばしをもっていました。何を食べていたかには議論があり、植物・種子・小動物などを食べる雑食、あるいは植物食だったと考えられています。巨大な体を維持するため、たくさんの食べ物が必要だったでしょう。
オヴィラプトルのなかまは羽毛をもっていたことが分かっており、ギガントラプトルも前あしや尾に羽毛があったと考えられています。これほど巨大な体に羽毛をまとった姿は、まるで巨大な鳥のようでした。羽毛は、巨大な恐竜が必ずしもうろこだけでおおわれていたわけではないことを示しています。
ギガントラプトルは、巨大なわりに後ろあしが長くすらりとしていました。このことから、大型恐竜としては比較的すばやく動けたと考えられています。長い脚で、広い範囲を移動しながらエサを探していたのでしょう。
ギガントラプトルは、「小型のグループが巨大化する」という、進化のおもしろい例を示しています。恐竜の世界がいかに多様で、私たちの予想を超えていたかを教えてくれる、貴重な発見でした。
ギガントラプトルがいた白亜紀後期の中国・内モンゴルは、河川や植物のある氾濫原でした。羽毛をまとった巨大なくちばしの恐竜が大地を歩く姿は、想像するだけでも迫力があります。恐竜の意外な一面を見せてくれる、印象的な恐竜です。
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > オヴィラプトロサウルス類 > カエナグナトゥス上科 > カエナグナトゥス科