
🔍 タップで拡大
シノサウロプテリクス(学名 Sinosauropteryx prima)は、約1億2,400万年前の白亜紀前期、現在の中国にすんでいた小型の肉食恐竜です。学名は「中国の竜の翼」を意味します。羽毛が確認された最初の恐竜として、恐竜研究の歴史を大きく変えた、記念碑的な存在です。
1996年に発表されたシノサウロプテリクスは、体のまわりに羽毛の跡がはっきり残った、世界で初めての恐竜でした。この発見は、「恐竜は羽毛をもっていた」「鳥は恐竜から進化した」という考えを決定づける、革命的なものでした。恐竜研究の歴史を二分する、たいへん重要な化石です。
シノサウロプテリクスの羽毛は、鳥のような平たい羽ではなく、細long長い綿毛のような原始的なものでした。これは、羽毛が最初は飛ぶためではなく、保温やディスプレイのために生まれたことを示しています。羽毛がどのように進化したかを考えるうえで、出発点となる発見です。
シノサウロプテリクスは、羽毛の色素を調べる研究から、尾に赤茶色と白のしま模様があったことが分かりました。これは化石から恐竜の体の模様まで判明した、画期的な研究です。背中が濃く、おなかが明るい体色だったことも分かり、身を隠すのに役立っていたとみられます。
シノサウロプテリクスは全長1メートルほどの小型恐竜で、コンプソグナトゥスに近いなかまです。すばやく走り、トカゲや小型のほ乳類などを狩っていました。実際、胃のあたりからトカゲやほ乳類の骨が見つかっています。
シノサウロプテリクスは、中国・遼寧省の義県層から見つかりました。この地層は、火山灰がたびたび降り積もったため、羽毛の跡まで残る奇跡的な化石が数多く産出する、世界的に有名な「羽毛恐竜の宝庫」です。ここからの発見が、恐竜の姿のイメージを大きく変えました。
シノサウロプテリクスがいた白亜紀前期の中国は、湖や森林のある、火山活動の活発な土地でした。シノサウロプテリクスは、ふわふわの羽毛をまとい、しま模様の尾をもつ小さなハンターとして、その森を駆け回っていました。恐竜と鳥のつながりを世界に示した、歴史的な恐竜です。
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > コエルロサウルス類 > コンプソグナトゥス科