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リムサウルス(学名 Limusaurus inextricabilis)は、約1億6,000万年前のジュラ紀後期、現在の中国にすんでいた小型の恐竜です。学名は「泥(どろ)のトカゲ」を意味します。成長すると歯がなくなるという、おどろきの変化で有名な恐竜です。
リムサウルス最大の特徴は、子どものころは歯があるのに、おとなになると歯が完全になくなり、くちばしに変わることです。これは、同じ種の子どもとおとなを比べる研究から明らかになりました。子どものころは小動物も食べる雑食、おとなになると植物食へと、食べ物を変えていた可能性を示しています。恐竜の成長と食性の変化を知る、貴重な発見です。
リムサウルスは、ケラトサウルスなど肉食恐竜の多いグループ(ケラトサウルス類)に属しながら、おとなは植物食でした。肉食の系統のなかで植物食に変化した、めずらしい例です。獣脚類の食べ物の好みが、いかに多様だったかを物語っています。
リムサウルスは、泥のたまり場(泥沼)にはまって死んだとみられる個体が、まとまって見つかりました。学名「泥のトカゲ」「抜け出せない」は、このことに由来します。何頭もが次々と泥にはまったことで、子どもからおとなまでの化石がそろい、成長の研究ができたのです。
リムサウルスの手の指の研究は、鳥の翼の指がどのように進化したかという、長年の謎にヒントを与えました。恐竜から鳥への進化を考えるうえでも、注目されている恐竜です。
リムサウルスがいたジュラ紀後期の中国・新疆ウイグル自治区は、泥沼のある内陸環境でした。同じ地域には、初期のティラノのなかまグアンロンもいました。リムサウルスは、成長で歯が消えるという独自の変化で、恐竜の進化と成長の不思議を教えてくれる、興味深い恐竜です。
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > ケラトサウルス類 > ノアサウルス科