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カルカロドントサウルス(学名 Carcharodontosaurus saharicus)は、約9,500万年前の白亜紀後期、現在の北アフリカにすんでいた巨大な肉食恐竜です。学名は「サメの歯のトカゲ」を意味します。ティラノサウルスに匹敵する大きさをもつ、白亜紀のアフリカを代表する頂点ハンターです。
カルカロドントサウルスの名は、ホホジロザメ(カルカロドン)のような歯をもつことに由来します。歯はナイフのようにうすく、ふちがギザギザで、肉を切り裂くのに向いていました。骨ごとかみ砕くティラノサウルスとはちがい、大きな獲物の肉をそぎ取るように食べていたと考えられます。
カルカロドントサウルスは全長12〜13メートル、体重5〜7トンにもなり、ティラノサウルスやギガノトサウルスと並ぶ史上最大級の肉食恐竜でした。大きな頭と力強い体をもち、当時のアフリカの生態系の頂点に立っていました。ギガノトサウルスとは近い親戚(カルカロドントサウルス科)です。
カルカロドントサウルスの最初の化石は、スピノサウルスと同じく、第二次世界大戦中の空襲でドイツの博物館もろとも失われてしまいました。そのため長く謎の恐竜でしたが、その後モロッコなどで新しい化石(頭骨)が見つかり、本当の姿が明らかになってきました。
カルカロドントサウルスは、同じ地域・同じ時代に、あの巨大なスピノサウルスと共存していました。一つの土地に巨大肉食恐竜が複数いられたのは、スピノサウルスが魚を主食にし、カルカロドントサウルスが陸の植物食恐竜を狙うなど、食べ物をすみ分けていたためと考えられています。
カルカロドントサウルスは、大きな体で長距離を追いかけるより、物かげから待ち伏せて獲物におそいかかる戦法をとっていた可能性があります。鋭い歯で深い傷を負わせ、相手が弱るのを待ったのかもしれません。
カルカロドントサウルスがいた白亜紀の北アフリカは、河川や湿地の広がる温暖な土地でした。スピノサウルスやデルタドロメウス、巨大な魚やワニなど、さまざまな生きものでにぎわっていました。カルカロドントサウルスは、その豊かな世界で陸の頂点に立つ、アフリカの王者だったのです。
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > アロサウルス上科 > カルカロドントサウルス科