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クリオロフォサウルス(学名 Cryolophosaurus ellioti)は、約1億9,000万年前のジュラ紀前期、現在の南極大陸にすんでいた肉食恐竜です。学名は「凍ったとさかのトカゲ」を意味します。南極で初めて発見・命名された恐竜として、世界的に有名です。頭の上に横向きの変わったとさかをもつ、ジュラ紀前期の大型ハンターでした。

クリオロフォサウルスは、南極大陸の山(トランスアンタークティック山脈)から見つかった、最初に正式な名前がつけられた恐竜です。「凍ったとさか」という学名は、極寒の南極で発見されたことにちなみます。ただし、この恐竜が生きていたジュラ紀前期の南極は、今のように氷におおわれた大陸ではなく、温暖で森林が広がる緑豊かな土地でした。
クリオロフォサウルス最大の特徴は、頭の上にある変わった形のとさかです。多くの恐竜のとさかが前後(鼻から頭へ)に走るのに対し、クリオロフォサウルスのとさかは目の上で左右方向に立ち上がり、まるで櫛(くし)のような形をしていました。その独特の形から、1950年代の歌手にちなんで「エルビスザウルス」という愛称で呼ばれたこともあります。武器ではなく、仲間へのアピールに使われたと考えられています。
クリオロフォサウルスは全長6〜7.7メートルにもなり、ジュラ紀前期としてはとても大型の肉食恐竜でした。当時の南極(ゴンドワナ大陸の一部)の生態系では、頂点に近いハンターだったと考えられます。同じ時代・同じ地域にすんでいた植物食恐竜や小型のほ乳類などを狩っていたとみられます。のちのジュラ紀後期に登場するアロサウルスやケラトサウルスなどの大型肉食恐竜より前の、初期の大型獣脚類のひとつです。
クリオロフォサウルスの存在は、ジュラ紀前期の南極が温暖で、恐竜が暮らせる豊かな森林だったことを教えてくれます。当時は大陸の配置が今とちがい、南極も比較的暖かい位置にありました。恐竜の化石は、はるか昔の地球の姿——大陸がどこにあり、どんな気候だったのか——を教えてくれる、貴重な手がかりなのです。
南極は世界でもっとも化石を掘るのがむずかしい場所のひとつです。厚い氷と極寒の気候のため、恐竜化石が見つかること自体がとても珍しく、クリオロフォサウルスの発見は大きなニュースになりました。近くの地層からは、プラテオサウルスに近いなかまなど、竜脚形類の植物食恐竜の化石も見つかっており、南極にも豊かな恐竜世界が広がっていたことが分かってきています。
クリオロフォサウルスがいたジュラ紀前期の南極は、温暖な森林が広がる土地でした。火山の活動もあり、川が流れ、さまざまな動物が暮らしていました。クリオロフォサウルスは、今では氷におおわれた大陸にも、かつて恐竜が栄えていたことを教えてくれる、ロマンあふれる恐竜です。
氷の大陸から現れた、くし形のとさかをもつハンター——クリオロフォサウルスは、かつて南極が温暖な森林で、恐竜が栄えていたことを教えてくれる、ロマンあふれる恐竜です。地球のすがたが大きく変わってきたことを物語る、貴重な存在といえます。恐竜図鑑NAVIで、ほかの恐竜たちもチェックしてみてね!
出典:Encyclopaedia Britannica/Natural History Museum, London/DinoAnimals Dinosaur Database(最終確認:2026年7月)
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > 新獣脚類 基盤
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