
🔍 タップで拡大
グアンロン(学名 Guanlong wucaii)は、約1億6,000万年前のジュラ紀後期、現在の中国にすんでいた小型の肉食恐竜です。学名は「冠(かんむり)の竜」を意味します。もっとも古いティラノサウルスのなかまのひとつで、ティラノサウルスの祖先の姿を伝える重要な恐竜です。
グアンロンは、あの巨大なティラノサウルスと同じグループ(ティラノサウルス上科)の、ずっと初期のなかまです。ただし全長は3メートルほどと小型で、すらりとした体つきでした。巨大化する前のティラノ類が、どんな姿だったのかを教えてくれる、貴重な恐竜です。ティラノサウルスより8,000万年以上も前に生きていました。
グアンロン最大の特徴は、頭の上に立つ、うすくて目立つとさか(クレスト)です。学名「冠の竜」はこのとさかに由来します。とさかはもろく、武器には向かないため、仲間どうしの見分けや、相手へのアピールに使われたと考えられています。
初期のティラノサウルス類は、羽毛をもっていたと考えられています。グアンロンも、体が羽毛におおわれていた可能性が高いとされています。小さな羽毛恐竜が、のちに全長12メートルの巨大なティラノサウルスへと進化していったのです。
グアンロンは、すらりとした体と長い後ろあしをもち、すばやく動けたと考えられます。前あしも比較的長く、3本指で獲物をつかめました。小さな獲物を追いかけて捕らえる、機敏なハンターでした。
グアンロンは、ティラノサウルス類が「小型・俊敏・とさか付き」から始まり、長い時間をかけて「巨大・頂点捕食者」へと進化していったことを示す、出発点に近い恐竜です。ティラノサウルスの壮大な進化の物語は、グアンロンのような小さな恐竜から始まったのです。
グアンロンがいたジュラ紀後期の中国は、火山や湖のある内陸でした。泥や火山灰にはまった恐竜の化石が、保存のよい状態で見つかっています。グアンロンは、ティラノサウルスのルーツをたどる旅の出発点として、世界中の研究者に注目される恐竜です。
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > ティラノサウルス上科 基盤 > プロケラトサウルス科