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リオプレウロドン(学名 Liopleurodon ferox)は、約1億6,000万年前のジュラ紀中期〜後期、現在のヨーロッパをおおっていた海にすんでいた海生爬虫類です。学名は「なめらかな面の歯」を意味します。じつは恐竜ではなく、首の短い首長竜(プリオサウルス類)のなかまで、ジュラ紀の海の頂点捕食者でした。

リオプレウロドンは、よく恐竜といっしょに紹介されますが、恐竜ではありません。恐竜と同じ時代に生きた「海生爬虫類」というべつのなかまです。陸を歩く恐竜とちがい、一生を海ですごし、4枚のひれで泳いでいました。同じように海で暮らしたイクチオサウルス(魚竜)とも、なかまがちがいます。
「首長竜」というと長い首を想像しますが、リオプレウロドンは首が短く、頭が大きいタイプ(プリオサウルス類)です。長い首をもつエラスモサウルスとは正反対の体つきで、大きな口と強力なあごを武器に、海の頂点に立っていました。4枚の大きなひれを「水中で羽ばたく」ように動かして、力強く泳いでいました。
リオプレウロドンは、大きな頭に鋭い歯がずらりと並んでいました。そのかむ力はきわめて強く、魚やイカに似た頭足類だけでなく、ほかの海生爬虫類までおそって食べていたと考えられます。同じプリオサウルス類の仲間には、のちの白亜紀に登場する巨大なクロノサウルスもいて、いずれもその時代の海でもっとも恐れられた存在でした。
リオプレウロドンは、テレビ番組などで全長25メートルもの超巨大な姿で紹介され、話題になりました。しかし実際の化石から推定される大きさは5〜7メートルほどで、大きくても10メートル程度とされています。誇張されたイメージが広まった例として、しばしば取り上げられます。
リオプレウロドンの鼻のつくりの研究から、水中のにおいをかぎ分けて獲物を探していた可能性が指摘されています。片方の鼻から水を取りこみ、においを感じ取っていたと考えられています。サメのように、においをたどって獲物に近づく、すぐれたハンターだったのかもしれません。
リオプレウロドンがいたジュラ紀のヨーロッパは、大陸の多くが浅い海におおわれていました。その海には魚竜やほかの首長竜、魚やアンモナイトなど、さまざまな生きものがあふれていました。リオプレウロドンは、その豊かな海の頂点に立つ「海の暴君」だったのです。
大きな頭と強いあごをもつ、ジュラ紀の海の王者——リオプレウロドンは恐竜ではありませんが、恐竜と同じ時代の海を支配した、たくましいハンターでした。誇張された大きさの話も、古生物研究のおもしろさを教えてくれます。恐竜図鑑NAVIで、ほかの恐竜たちもチェックしてみてね!
出典:Encyclopaedia Britannica/Natural History Museum, London/DinoAnimals Dinosaur Database(最終確認:2026年7月)
分類:爬虫綱 > 鰭竜上目 > 首長竜目 > プリオサウルス科
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