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ディモルフォドン(学名 Dimorphodon macronyx)は、約1億9,000万年前のジュラ紀前期、現在のイギリスの海岸沿いにいた翼竜(よくりゅう)です。学名は「2種類の歯をもつもの」を意味します。じつは恐竜ではなく、恐竜と同じ時代の空をとんだ爬虫類で、体のわりにとても大きな頭をもつ、初期の翼竜として知られています。

ディモルフォドンは空をとぶ姿から恐竜のなかまと思われがちですが、正しくは翼竜という、恐竜とは別のグループの爬虫類です。翼竜は、前あしの長くのびた指と体のあいだに皮膜(ひまく)を張って、翼にしていました。空をとぶ点でプテラノドンのなかまですが、恐竜ではない——ここはよく間違えられるポイントです。
ディモルフォドン最大の特徴は、体のわりに大きくて高さのある頭です。口には、前のほうに長い歯、奥のほうに小さな歯という、2種類のちがう形の歯が並んでいました。学名「2種類の歯」は、ここに由来します。まるでパフィン(海鳥)のような、ずんぐりとした顔つきでした。
ディモルフォドンは、長い尾をもつ古いタイプの翼竜(ランフォリンクス類)のなかまです。翼を広げた幅は1.5メートルほどで、それほど大きくはありませんでした。飛ぶのはあまり上手ではなく、短い距離をはばたいたり、滑空したりしていたと考えられています。地上や木のあいだを、四つんばいで器用に動けたともいわれます。
ディモルフォドンの食べ物には議論があります。歯の形から、魚を食べていたという説のほか、昆虫や小動物を捕らえる雑食だったという説もあります。がっしりしたあごの力から、かたい殻の虫などをかみ砕いていたとも考えられています。海岸沿いで、さまざまな小さな獲物を口にしていたのでしょう。
ディモルフォドンの化石は、19世紀のはじめにイギリスの化石採集家メアリー・アニングによって発見されました。魚竜や首長竜プレシオサウルスとともに、彼女の数々の発見は、古生物学という学問の発展に大きく貢献しました。ディモルフォドンも、科学史を語るうえで欠かせない存在です。
ディモルフォドンがいたジュラ紀前期のイギリスは、温暖な海岸沿いの環境でした。同じ時代の海には魚竜や首長竜プレシオサウルスもいました。ディモルフォドンは、大きな頭と2種類の歯をもって、海辺で小さな獲物を捕らえてくらしていた、ユニークな初期の翼竜です。
大きな頭と2種類の歯をもつディモルフォドンは、恐竜ではないけれど、恐竜時代の空をいろどった個性的な翼竜です。同じ長い尾をもつ翼竜ランフォリンクスとくらべて見るのもおすすめです。恐竜図鑑NAVIで、ほかの恐竜たちもチェックしてみてね!
出典:Encyclopaedia Britannica/Natural History Museum, London/DinoAnimals Dinosaur Database(最終確認:2026年7月)
分類:爬虫綱 > 翼竜目 > 基盤的翼竜(長い尾をもつ原始的タイプ)
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