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エルリコサウルスは、約9,000万年前の白亜紀後期、いまのモンゴルにすんでいた変わった獣脚類です。テリジノサウルス科という、肉食恐竜の系統でありながら植物食に進化したグループに属します。1980年に発表されました。学名はモンゴル神話の死の神「エルリク」に由来します。
エルリコサウルスは、獣脚類(多くは肉食)のなかまでありながら、小さな葉っぱ形の歯と、植物をついばむのに向いたくちばしをもっていました。胴体はずんぐりとして大きなおなかをもち、植物を消化するのに適していたと考えられます。テリジノサウルス類のなかでも保存のよい頭骨が見つかった点で、たいへん貴重です。
全長は3.4〜4.5メートルほど。前あしには長いかぎづめがあり、木の枝を引き寄せて葉を食べるのに使ったとみられます。体は羽毛におおわれていた可能性が高いと考えられています。
エルリコサウルスの頭骨は、テリジノサウルス類がどのように植物食へ進化したかを知る貴重な資料です。脳や感覚器官の研究も行われています。
ホロタイプ(基準標本):モンゴル科学アカデミー(保存良好な頭骨・テリジノサウルス類で稀少)