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マジュンガサウルス(学名 Majungasaurus crenatissimus)は、約7,000万〜6,600万年前の白亜紀後期、現在のマダガスカルにすんでいた肉食恐竜です。学名は産地の町「マハジャンガ」にちなみます。南半球で栄えたアベリサウルス科というグループのなかまで、短くてがっしりした頭と、とても小さな前あしが特徴。そして何より、共食いの証拠が見つかった恐竜として世界的に有名です。

マジュンガサウルスは、アベリサウルス科らしく、短くて分厚い、がっしりした頭をもっていました。頭の上には小さな角のような突起があり、これは仲間どうしの見分けや、頭どうしを押しあう力比べに使われた可能性があります。全長は6〜7メートルほどで、島の頂点に立つ捕食者でした。
マジュンガサウルスの前あしは、体のわりにおどろくほど小さく、指も短くて、ほとんど動かせませんでした。獲物をつかむ役には立たなかったと考えられ、そのぶん大きな口と力強いあごを武器にしていました。前あしが小さいのは、ティラノサウルスにも見られる特徴ですが、両者は別々のグループで、それぞれ独立して前あしを小さくしていったのです。
マジュンガサウルスの化石には、同じマジュンガサウルスの歯の跡がついた骨が見つかっています。これは、マジュンガサウルスが仲間を食べていた、つまり共食いをしていた確かな証拠とされています。獲物が少なくなる乾いた季節に、死んだ仲間の体も無駄なく食べていたのかもしれません。恐竜の生態を知るうえで、とても貴重な発見です。
マジュンガサウルスは、南アメリカにすんだカルノタウルスと同じアベリサウルス科に属します。このグループは、かつて一つの大陸だった南半球(ゴンドワナ)の各地で栄えました。マダガスカル・南アメリカ・インド・アフリカなどに仲間がおり、その分布は大陸がどのように分かれていったかを知る手がかりにもなっています。
白亜紀後期のマダガスカルは、すでに大陸から切りはなされた大きな島でした。そのため、マジュンガサウルスをはじめ、ほかの土地では見られない独自の進化をとげた生きものが多くすんでいました。島という限られた環境が、恐竜の進化にどう影響したかを考えるうえで、とても興味深い例となっています。
マジュンガサウルスがいた白亜紀後期のマダガスカルは、季節によって乾燥する、河川ぞいの平野でした。乾季には食べ物や水が乏しくなり、それが共食いの一因だったとも考えられています。マジュンガサウルスは、島という特殊な環境をたくましく生きぬいた、南半球を代表する肉食恐竜です。
短くがっしりした頭と、共食いの証拠——マジュンガサウルスは、島という特別な世界で頂点に立った、ナゾと魅力にあふれる肉食恐竜です。同じアベリサウルス科のカルノタウルスと見くらべると、南半球の恐竜たちのおもしろさがもっと見えてきます。恐竜図鑑NAVIで、ほかの恐竜たちもチェックしてみてね!
出典:Encyclopaedia Britannica/Natural History Museum, London/DinoAnimals Dinosaur Database(最終確認:2026年7月)
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > ケラトサウルス類 > アベリサウルス上科 > アベリサウルス科
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