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エオティラヌス(学名 Eotyrannus lengi)は、約1億2,500万年前の白亜紀前期、現在のイギリス(ワイト島)にすんでいた中型の肉食恐竜です。学名は「夜明けの暴君」を意味します。初期のティラノサウルスのなかまで、ヨーロッパで見つかった貴重な恐竜です。
エオティラヌスは、巨大なティラノサウルスと同じグループ(ティラノサウルス上科)の、初期のなかまです。学名「夜明けの暴君」は、ティラノ類の歴史の早い段階に生きたことを表しています。まだ全長4メートルほどと小型で、巨大化する前のティラノ類の姿を伝えています。
のちのティラノサウルスは前あしが小さくなりましたが、エオティラヌスはまだ比較的長い前あしと、ものをつかめる手をもっていました。これは、初期のティラノ類が、巨大化・前あしの退化をする前の段階だったことを示しています。ティラノサウルスの進化の道すじを知る、重要な手がかりです。
初期のティラノサウルス類は羽毛をもっていたと考えられており、エオティラヌスも体が羽毛におおわれていた可能性があります。ユウティラヌスなど、羽毛をもつ初期ティラノ類が見つかっていることからも、エオティラヌスの羽毛が推測されています。
エオティラヌスは、すらりとした体と長い後ろあしをもち、すばやく動けたと考えられます。中型のハンターとして、ワイト島の小〜中型の獲物を狩っていたとみられます。同じ島には、より大型のネオヴェナトルもいました。
エオティラヌスがいた白亜紀前期のイギリスは、河川のある氾濫原でした。ワイト島は多くの恐竜化石を産出する地域で、エオティラヌスはティラノサウルス類の進化を知るうえで貴重です。ティラノサウルスの長い歴史の、初期の姿を伝える恐竜です。
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > コエルロサウルス類 > ティラノサウルス上科(基盤的位置)