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スピコメルスは、約1億6,500万年前のジュラ紀中期、いまのモロッコ(北アフリカ)にすんでいたよろい竜(装盾類)です。2021年に発表され、世界最古級のよろい竜として、また骨に直接トゲが癒合した前例のない構造で大きな注目を集めました。学名は「トゲのある首輪」を意味します。
スピコメルスの化石は、肋骨にトゲが直接くっついた状態で見つかりました。これは現在生きている動物にも、ほかの恐竜にも見られない、まったく独特な構造です。発見はよろい竜の起源が、これまで考えられていたより古いジュラ紀中期までさかのぼることを示しました。標本はロンドン自然史博物館に収蔵されています。
推定全長は3〜4メートルほどの植物食恐竜で、体の表面に鋭いトゲや装甲をもっていました。骨にトゲが癒合する構造が、身を守るためか、見せびらかしのためか、その役割はいまも研究が続いています。
アフリカではよろい竜の化石が少なく、スピコメルスは大陸の恐竜相を知るうえでも貴重です。よろい竜がいつ・どこで生まれ、どのように装甲を発達させたのかを考える鍵になっています。
ホロタイプ(基準標本):ロンドン自然史博物館 NHMUK PV R37412(骨に直接トゲが癒合した肋骨)