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トロオドン(学名 Troodon formosus)は、約7,500万年前の白亜紀後期、現在の北アメリカにすんでいた小型の恐竜です。学名は「傷つける歯」を意味します。恐竜のなかでもとくに脳が大きく、賢かったと考えられている、注目の恐竜です。
トロオドンは、体のわりに脳がとても大きく、恐竜のなかでもっとも知能が高かった可能性が指摘されています。大きな目をもち、視力もよく、暗い時間帯でも活動できたと考えられます。すばやく賢いハンターとして、小動物や昆虫を捕らえていました。鋭い感覚と知能を武器にした、恐竜界の「秀才」です。
トロオドンの歯には、大きなギザギザ(鋸歯)がありました。これは肉食恐竜の歯にしては変わった形で、植物も食べる雑食だったのではないか、という説もあります。昆虫・小動物・植物など、いろいろなものを食べていたと考えられています。
トロオドンは羽毛をもつ恐竜で、鳥にとても近いなかまです。巣と卵の化石が見つかっており、親が卵を温めて世話をしていたと考えられています。卵は巣の中に整然と並べられており、鳥のような子育ての習性がうかがえます。
トロオドンの大きな目は、光を多く取りこめるつくりだったとみられ、薄暗い時間帯や、太陽の低い高緯度地域でも活動できたと考えられています。実際、アラスカのような北の地域からも化石が見つかっており、寒く暗い環境にも適応していたようです。
トロオドンの賢さから、「絶滅せずに進化を続けたら、知的な生きものになっていたのでは」という空想(恐竜人間説)が語られたこともあります。あくまで想像上の話ですが、それだけトロオドンの知能が注目されてきた、ということを物語っています。
トロオドンがいた白亜紀後期の北アメリカは、森林や河川・湖のある沿岸平野でした。アラスカのような高緯度地域にも分布しており、適応力の高さがうかがえます。トロオドンは、すぐれた目と脳を武器に、さまざまな環境でたくましく暮らした、賢い小型恐竜です。
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > コエルロサウルス類 > トロオドン科