
🔍 タップで拡大
プテラノドン(学名 Pteranodon longiceps)は、約8,600万〜8,400万年前の白亜紀後期、現在の北アメリカの空を飛んでいた翼竜です。学名は「歯のないつばさ」を意味します。恐竜ではなく、恐竜と同じ時代に生きた空飛ぶ爬虫類で、翼竜のなかでもっとも有名な存在です。
プテラノドンはよく恐竜と間違えられますが、正しくは「翼竜」という別のグループの爬虫類です。恐竜とは近い親戚ですが、空を飛ぶために独自に進化しました。前あしの薬指が極端に長くのび、そこから体にかけて張られた皮膚の膜(皮膜)が翼になっていました。
プテラノドンの特徴は、頭の後ろへ長くのびた大きなとさか(クレスト)です。このとさかの役割は、飛ぶときのかじ取り、仲間へのアピール、体のバランスをとるためなど、さまざまな説があります。オスはとさかが大きく、メスは小さいなど、性別による差があったと考えられています。
プテラノドンは翼を広げると6〜7メートルにもなりましたが、骨が中空で軽く、体重は20〜40キロほどしかありませんでした。歯のない細long長いくちばしで、海面近くの魚をすくい取るように捕らえていたと考えられます。当時の北アメリカに広がっていた浅い海の上を、長い距離を滑空して飛んでいました。
学名「歯のないつばさ」のとおり、プテラノドンには歯がありませんでした。そのかわり、長くとがったくちばしで魚を捕らえ、丸のみにしていたとみられます。現在の海鳥(ペリカンやアホウドリ)に近い暮らしをしていたと考えられています。
プテラノドンは、海の地層から多くの化石が見つかっています。これは、海の上を飛んでいて命を落とした個体が、そのまま海底に沈んで化石になったためです。多数の標本のおかげで、翼竜のなかでもとくによく研究されています。
プテラノドンがいた白亜紀後期の北アメリカは、大陸の真ん中を浅い海(西部内陸海路)が南北に貫いていました。プテラノドンはその海の上を飛び、魚を捕って暮らしていました。海中には首長竜やモササウルスもいて、空と海それぞれに巨大な爬虫類が君臨する、ダイナミックな世界だったのです。
分類:爬虫綱 > 翼竜目 > プテロダクティルス亜目 > プテラノドン科