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イー・チー

Yi qi — 「奇妙な翼」

ジュラ紀 獣脚類
時代ジュラ紀後期
年代約1億6,000万年前
全長約40 cm
体重約0.4 kg
食べ物雑食(昆虫など)と考えられる
生息環境森林の環境
発見地アジア(中国・河北省)
地層髫髻山層(ティアオジシャン層)
イー・チー(Yi qi) 復元イメージ 🔍 タップで拡大
イー・チー(Yi qi) 復元イメージ

イー・チー(学名 Yi qi)は、約1億6,000万年前のジュラ紀後期、現在の中国にすんでいた、とても小さな恐竜です。学名は「奇妙な翼」を意味し、もっとも短い学名の恐竜としても知られています。コウモリのような翼をもつ、たいへん変わった恐竜です。

コウモリのような皮膜の翼

イー・チー最大の特徴は、鳥のような羽の翼ではなく、コウモリのような皮膚の膜(皮膜)の翼をもっていたことです。前あしから長い棒状の骨がのび、そこに膜が張られていました。羽毛で飛ぶ鳥とはまったくちがう、皮膜で滑空する恐竜だったのです。恐竜の飛行の進化に、こんな「実験」もあったことを示す、おどろきの発見でした。

「奇妙な翼」という名前

あまりに変わった翼をもつことから、学名は「奇妙な翼(イー・チー)」と名づけられました。漢字とローマ字でわずか3文字ずつという、世界一短い恐竜の学名としても有名です。スカンソリオプテリクス科という、鳥に近い小型恐竜のグループに属します。

スズメほどの小さな体

イー・チーは全長40センチ、体重400グラムほどの、スズメくらいの小さな恐竜でした。木の上で暮らし、皮膜の翼で木から木へと滑空していたと考えられています。昆虫などを食べる雑食だったとみられます。

飛行の進化の「行き止まり」?

イー・チーのような皮膜の翼は、現在の鳥には受け継がれていません。鳥は羽毛の翼で空へ進出しましたが、イー・チーの皮膜の翼は、進化の「行き止まり」だったと考えられています。恐竜たちが、飛行や滑空にさまざまな方法で挑戦していたことを物語る、貴重な恐竜です。

すんでいた環境

イー・チーがいたジュラ紀後期の中国は、森林の広がる環境でした。木々のあいだを、コウモリのような翼で滑空する小さな恐竜の姿が見られたことでしょう。イー・チーは、恐竜の飛行の多様な進化を教えてくれる、世界でもっともユニークな恐竜のひとつです。

分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > コエルロサウルス類 > スカンソリオプテリクス科

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