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バラウル(学名 Balaur bondoc)は、約7,000万年前の白亜紀後期、現在のルーマニアにすんでいた肉食恐竜です。学名は「ずんぐりしたドラゴン」を意味します。島で独自に進化した、変わった姿のラプトルです。
バラウルは、白亜紀後期にヨーロッパにあった「ハツェグ島」という島で見つかりました。ほかのラプトルがすらりとしているのに対し、バラウルはずんぐりとがっしりした体つきをしていました。これは、島という限られた環境で、独自に進化した結果と考えられています。学名「ずんぐりしたドラゴン」は、その姿にちなみます。
バラウル最大の特徴は、後ろあしに大きなかぎ爪が2本あったことです。ふつうのラプトルは1本ですが、バラウルは2本のかぎ爪をもっていました。これも、島での独自進化によるものと考えられます。獲物を押さえつけるのに使ったとみられます。
島では、限られた環境のなかで、生きものが独自の進化をとげることがあります。バラウルのずんぐりした体や、2本のかぎ爪は、その「島嶼化(とうしょか)」の例とされています。同じ島には、小型化したカモノハシ竜(テティスハドロスに近い仲間)もいました。島の恐竜の進化を知る、貴重な恐竜です。
バラウルの食べ物については議論があります。当初は肉食のラプトルと考えられていましたが、ずんぐりした体や歯の特徴から、植物も食べる雑食だった可能性も指摘されています。島での独自の暮らしに合わせて、食べ物も変えていたのかもしれません。
バラウルがいた白亜紀後期のヨーロッパは、テティス海に島々が点在する環境でした。バラウルは、ハツェグ島という限られた環境で、ずんぐりした体と2本のかぎ爪という独自の姿に進化しました。島が恐竜をどう変えるかを教えてくれる、興味深い恐竜です。
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > ドロマエオサウルス科