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ティムルレンギアは、約9,000万年前の白亜紀後期、いまのウズベキスタン(中央アジア)にすんでいた中型の肉食恐竜です。ティラノサウルス上科のなかまで、2016年に発表されました。ティラノサウルスのような巨大種が登場する「前」の段階を物語る重要な恐竜として注目されました。学名は中央アジアの英雄ティムールと「よい耳(鋭敏な聴覚)」を意味します。
ティラノサウルス類は、初期は中型でしたが、白亜紀の終わりごろ急に巨大化しました。その途中の時期(約1億〜8,000万年前)の化石はとても少なく、長く空白でした。ティムルレンギアはちょうどその時期のもので、体はまだ馬ほどの大きさなのに、脳と耳は高度に進化していたことが脳函の研究で分かりました。
この発見は、ティラノ類が体を大きくするより先に、鋭い感覚や賢い脳を発達させていたことを示しました。優れた感覚を武器にした中型ハンターが、のちに巨大な頂点捕食者へと進化していったのです。
ティムルレンギアは、ティラノサウルス類がどのように頂点捕食者へ進化したかを解き明かす鍵として、世界中の研究者に注目されています。
ホロタイプ(基準標本):ウズベキスタン産・ロシア科学アカデミー ZIN PH 1146/16(脳函など)