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ニッポノサウルスは、白亜紀後期(約8,000万年前ごろ)に、当時の日本領だった樺太(からふと/現在のサハリン)にすんでいた植物食恐竜(ハドロサウルス科)です。学名は「日本のトカゲ」を意味し、日本人によって命名された最初の恐竜として、日本の恐竜研究の歴史に名を刻んでいます。
化石は1934年、樺太の炭鉱の病院建設地で見つかりました。北海道帝国大学(現・北海道大学)の長尾巧(ながお・たくみ)教授が研究し、1936年に新属新種ニッポノサウルスとして発表しました。当時としては全身に近い骨がそろった貴重な標本で、若い個体(幼体〜亜成体)と考えられています。
ニッポノサウルスは全長およそ4メートルほど。ただしこれは成長途中の個体の大きさで、おとなになればもっと大きくなったと考えられます。ハドロサウルス類らしく、植物をかみ切るくちばしと、すりつぶすための歯をもっていました。
ニッポノサウルスは長く「正体のはっきりしない恐竜」とされた時期もありましたが、2004年に鈴木茂(すずき・しげる)博士らによって再記載(くわしい再研究)が行われ、有効な種であることが確かめられました。標本は北海道大学に収蔵されています。日本の恐竜研究の原点として、いまも特別な意味をもつ一種です。
ホロタイプ(基準標本):北海道大学 UHR 6590(日本人が命名した最初の恐竜・1936年)