
🔍 タップで拡大
フクイラプトル(学名 Fukuiraptor kitadaniensis)は、約1億2,000万年前の白亜紀前期、現在の福井県勝山市にすんでいた肉食恐竜です。学名は「福井の略奪者」を意味します。日本で初めて学名がつけられた肉食恐竜(獣脚類)として、日本の恐竜研究の歴史に名を刻んでいます。
フクイラプトルは、福井県勝山市の北谷(きただに)層から見つかりました。日本で本格的な肉食恐竜の骨格が見つかったのは画期的なことで、2000年に新属新種として記載されました。「恐竜王国・福井」を象徴する恐竜であり、福井県立恐竜博物館の人気者でもあります。
名前に「ラプトル」とつきますが、ヴェロキラプトルのようなドロマエオサウルス科ではありません。発見当初は後ろあしのかぎ爪と思われた骨が、じつは前あしの爪だったことが分かりました。現在では、メガラプトル類という独自のグループに分類されています。名前と中身のギャップも、フクイラプトルの面白さです。
フクイラプトルは、前あしに大きく鋭いかぎ爪をもっていました。この爪を武器に、魚や小〜中型の植物食恐竜を狩っていたと考えられます。すらりとした体つきで、すばやく動けたとみられます。
見つかったフクイラプトルの代表的な化石(ホロタイプ)は、全長4.2〜4.5メートルほどでしたが、これはまだ成長しきっていない若い個体だと考えられています。おとなになれば、もっと大きくなっていた可能性があります。
フクイラプトルが見つかった北谷層からは、フクイサウルスやフクイベナトル、フクイティタン、ティラノミムスなど、次々と新種の恐竜が発見されています。フクイラプトルはその先がけとなった存在で、日本の恐竜研究を大きく前進させました。
フクイラプトルがいた白亜紀前期の福井は、河川や湖のある氾濫原でした。多くの植物食恐竜や魚がすむ豊かな環境で、フクイラプトルはその頂点に近いハンターでした。日本の大地にも肉食恐竜が君臨していたことを教えてくれる、誇り高い恐竜です。
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > メガラプトル類