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発見

三畳紀末の“ほお骨が張った”肉食恐竜プティコテラテスを発見|大量絶滅直前の最後の一族(2026年)

2026.04.16

三畳紀の終わりごろ、いまのアメリカ・ニューメキシコ州にいた小さな肉食恐竜が、新種として報告されました。その名はプティコテラテス・ブッククレンタス(Ptychotherates bucculentus)。学名は「ほおがふっくらした、折りたたまれた狩人」といった意味で、その名のとおり大きなほお骨をもつ、これまでに例のない顔つきの恐竜でした。2026年4月に学術誌で発表され、話題を集めています。

どんな恐竜だったのか

プティコテラテスは、もっとも初期の肉食恐竜グループ「ヘレラサウルス類」の仲間です。頭骨には大きなほお骨幅広い脳函(のうかん=脳を包む部分)、そして短くて奥行きのある吻(ふん=鼻づら)という特徴がありました。これらは、初期の恐竜ではこれまで見つかったことのない組み合わせで、研究者を驚かせています。

豆知識:ヘレラサウルス類ってどんな恐竜?

ヘレラサウルス類は、約2億3000万年前の三畳紀後期に現れた、もっとも古いタイプの肉食恐竜たちです。すらりとした体と鋭い歯をもつ小〜中型のハンターで、恐竜がまだ生態系の“主役”になる前の時代を生きていました。プティコテラテスは、そんな初期肉食恐竜の知られざる多様性を物語る、貴重な一頭です。

発見の経緯――有名な化石産地から

化石が見つかったのは、ニューメキシコ州のゴーストランチにある「コエロフィシス採石場」。小型恐竜コエロフィシスが大量に見つかったことで知られる名所です。研究はバージニア工科大学で行われ、なんと学部生のシンバ・スリヴァスタヴァさんが中心となり、スターリング・ネズビット博士らの指導のもとで記載しました。成果は『Papers in Palaeontology』に発表されています。

なぜ重要なの?

プティコテラテスの化石は、三畳紀末の大量絶滅の直前の地層から見つかりました。つまり、この恐竜は自分たちの一族の“最後の生き残り”の一つだったと考えられます。三畳紀末の大量絶滅は、恐竜のライバルだった動物だけでなく、恐竜自身の一部の系統も消し去った可能性を示しており、生命の歴史の大きな転換点を考えるうえで重要な手がかりになります。

まとめ

ふっくらしたほおをもつ、ちょっと意外な顔の初期肉食恐竜プティコテラテス。大量絶滅の直前を生きた“最後の一族”の発見は、恐竜が世界をかける前夜の多様な姿と、絶滅がもたらした大きな変化を教えてくれます。学部生の活躍から生まれた成果という点も、古生物学のすそ野の広さを感じさせます。

出典:ScienceDaily「A crushed fossil revealed a dinosaur that shouldn’t have existed」/論文:Papers in Palaeontology(バージニア工科大学、2026年4月15日)(最終確認:2026年6月)

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