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バリオニクス(学名 Baryonyx walkeri)は、約1億2,500万年前の白亜紀前期、現在のイギリスにすんでいた肉食恐竜です。ワニのような細長い口と、前足の巨大な親指の爪をもつスピノサウルス類のなかまです。まずは1分動画で、その特徴を見てみましょう。

属名は「重い爪」という意味です。体長は標本の復元方法によって約7.5〜10メートルと幅があります。細長い頭骨、円すい形の歯、頑丈な前足という、一般的な大型獣脚類とは少し違う組み合わせをもっていました。
最初に注目されたのは、前足の親指にあった長さ約31センチの爪です。獲物を押さえる、引き寄せる、死骸を切り開くなど複数の使い方が考えられます。「クマのように爪で魚をすくった」という姿は有名ですが、実際の動作は化石から断定できません。

口先は細長く、その先端が横に広がる「ロゼット状」の形をしています。歯は魚をつかみやすい円すい形で、細かな鋸歯もあります。この特徴は、のちに知られる多くのスピノサウルス類にも共通します。
模式標本の腹部から、酸で傷んだ魚のうろこと、若いイグアノドン類の骨が見つかりました。魚を実際に食べた直接証拠である一方、恐竜の肉も口にしたことを示します。自分で狩ったのか死骸を食べたのかは分からず、「魚だけを専門に食べた」とは言い切れません。
1983年、イギリスのサリー州でアマチュア化石収集家ウィリアム・ウォーカーが大きな爪を発見しました。調査で部分骨格が見つかり、種小名 walkeri は発見者に献名されました。この発見は、スピノサウルス類の姿と食性を理解する大きな転機になりました。
バリオニクスは川や湖に近い環境で魚を利用しましたが、陸上を二足で歩く恐竜です。スピノサウルス類の水中適応については研究が続いており、バリオニクスまで常に水中で生活したと考えるのは慎重であるべきです。
近縁ですが別属です。バリオニクスは背中の高い帆が確認されておらず、より古い時代のヨーロッパに生きました。
魚のうろこが腹部から見つかったため、魚を食べたこと自体は確かです。ただし、食事の割合までは分かりません。
バリオニクスは、細長い口と大きな爪で水辺の食べ物を利用したスピノサウルス類です。胃の内容物という直接証拠が、恐竜の食生活を具体的に教えてくれる貴重な例でもあります。
分類:竜盤目 > 獣脚亜目 > メガロサウルス上科 > スピノサウルス科
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