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発見

モロッコで見つかった針歯の新種ワニ形類カテノスクス|ジュラ紀の珍しい淡水性テレオサウルス類(2026年)

2026.10.11

モロッコ東部フィグイグ州の中期ジュラ紀(約1億6500万年前)の地層から、これまでに知られていない特異な歯並びを持つワニ形類の新属新種が報告されました。その名はカテノスクス・テヌイデンス(Ctenosuchus tenuidens)。研究チームはポーツマス大学のハムザ・イムラン氏らで、成果は学術誌『Journal of Vertebrate Paleontology』に発表されています。

針のように細く密集した歯

カテノスクスの最大の特徴は、口の中にずらりと並ぶ極めて細長い歯です。それぞれの歯は幅の約10倍もの高さがあり、歯と歯の間隔はわずか2.3ミリメートルほどしかありません。現生のワニ形類に近いインドガビアルの歯の間隔(約15ミリメートル)と比べても、驚くほど密に並んでいることが分かります。上あごの片側だけで35本以上の歯が確認されており、ワニ形類の中でもこれほど特異な歯列は他に例がないといいます。

海ではなく淡水に生きたテレオサウルス類

カテノスクスは、ジュラ紀前期から白亜紀前期にかけて主に海で繁栄したワニ形類のグループ「タラトスクス類」のうち、テレオサウルス科に属します。化石は赤色の泥岩層から産出し、これは海ではなく淡水の環境を示唆しています。これまでテレオサウルス科はおもに海に適応したグループと考えられてきましたが、カテノスクスはゴンドワナ大陸で確認された唯一の淡水性テレオサウルス類であり、モロッコのジュラ紀では大型種マキモサウルスに次いで2種目の記録となりました。

小さく柔らかい獲物を狙っていた可能性

細く密集した歯の形から、カテノスクスは小魚や甲殻類、柔らかい無脊椎動物などの小さな獲物を捕らえていたと考えられています。研究チームは、歯の並びが水中の餌をすくい取るフィルターのような役割を果たしていた可能性にも触れていますが、これはあくまで暫定的な見方だとしています。

淡水域に適応したテレオサウルス科という珍しい生態を示す今回の発見は、ジュラ紀のワニ形類がどれほど多様な環境に進出していたかを物語る貴重な一例といえそうです。

出典: Sci.News

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